ぬきば労務コンサルティング

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活動日記 2020年5月15日

パートタイム・有期雇用労働法について

今年は働き方改革に関連して労働一般常識に大きな改正があります。その一つが今日お話しするパート・有期雇用労働法です。詳細は法改正セミナーで行いますが、今回はこの法律の改正ポイントについて解説していきます。

改正点のポイントはまず、法律名が変わった点です。パートタイム労働法は短時間労働者を対象とした法律でしたが、今回の改正で有期雇用労働者も対象にし、規定を整備しました。法律名も「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」に変更されました。長いので「パ有法」と読んだりします。

この法律の改正として重要なのが8条の「均衡待遇」の規定です。8条の条文はテキストで確認しておいてください。当該条文の趣旨は、短時間・有期雇用労働者と通常の労働者との間で待遇の相違があれば直ちに不合理とされるものではなく、当該待遇の相違が、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情の要素のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められる事情を考慮して、不合理と認められるかどうかが判断されるということです。もう少しかみ砕いてい言うと、差はあっても構わないが、その差が不合理であってはならないとするものです。

例えば、基本給を例にすると、労働者の職業経験・能力に応じて支給しているA社において、ある職業能力向上のためのキャリアコースを設置しています。正社員である労働者Xは、このキャリアコースを選択し、その結果としてその職業能力を習得しました。これに対しパート労働者のYは、その職業能力を習得していません。この場合、蓄積している職業経験・能力に違いがあるので、その相違に応じてた基本給を支払っています。この場合の差は不合理ではありません。

8条では基本給、賞与が不合理な待遇の禁止の対象となることが明記されましたが、これだけでなく「その他の待遇のそれぞれについて」と規定されています。つまりすべての待遇が対象になること、また、個々の待遇ごとに通常の労働者と比較することになります。

通常の労働者は正社員をイメージすればよいですが、例えばある企業において、A工場で働くパート労働者がいます。しかし、A工場では正社員がおらず、B工場に正社員がいたとします。この場合はB工場の正社員と比較します。そのため、今般、短時間労働者の定義が変更になりました。改正前は「同一の事業所に雇用される通常の労働者・・・」となっていましたが、改正後は「同一の事業主に雇用される通常の労働者・・・」なりました。2条で確認しておきましょう。

今日はここまでです。昨日、吉村知事の会見を見ていました。もうすぐTACも講義が再開されることでしょう。ブログの更新もあと少しかなと思っています。