ぬきば労務コンサルティング

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社労士受験生 2020年5月11日

国民年金法 改正点

今日は、国民年金の保険料について解説していきます。まず保険料と年金額の関連性は理解していますか。我が国の年金制度は賦課方式といって、現役世代が支払った保険料を高齢者の年金に充てています。この制度のもとで年金の給付水準を維持しようとすると少子高齢化の現在では、保険料を相当高くしなければなりません。これは、現役世代にとっては大きな負担です。そこで平成16年改正で導入されたのが、保険料水準固定方式です。これは将来の保険料の上限を設定し、その範囲内で年金額を調整する方法です。具体的には保険料は毎年度段階的に引き上げますが、平成29年度に上限(平成16年度価格で16900円)に達した日以後固定されました。ただし、令和元年度以後については第1号被保険者の産休期間の保険料免除制度に伴い、その財源として保険料が100円引き上げられ、令和元年度以後は16年度価格で17000円になっています。

保険料収入が固定してされてしまうと、年金財政の均衡を保つためには年金額を抑える必要があります。そのために導入されたのが、マクロ経済スライドです。マクロ経済スライドは簡単に言うと年金額を抑え、給付と負担のバランスの調整を図るための方法です(この話は次回にします)

ここで確認しておきましょう。第1号の産休保険料免除期間は保険料納付済期間になるのは覚えていますか?これは個人としては保険料を納めなくても構いませんが、1号全体としては100円ずつ出し合っています。ですから保険料納付済期間となるわけです。

それでは、もう一つ確認しておきます。厚生年金保険も保険料水準固定方式が導入されています。上限の率はおぼえていますか?1000分の183でしたね。ただし、第4号厚年については現在も引上げ途中で、1000分の183に固定されるのは令和9年4月でしたね。

それでは国年の保険料の改正について解説していきます。国年の保険料は平成16年改正時の価格水準でみなければ負担感がわからないため、保険料は16年度価格で表示されています。P48の表の所定の額となっている金額です。これは16年度当時の名目額(貨幣価値)でみた額です。そのため、実際に支払う保険料(名目額)を決めるには、名目賃金の変動に応じて改定していく必要があるのです。そのため、毎年度、所定の額に保険料改定率を乗じて実際に支払う保険料額を算出しています。ですから、保険料水準固定方式といっても実際に支払う保険料は固定されていません。

ここからはテキストで確認しておいてください。令和元年の保険料は、17000円(所定の額)×0.973(保険料改定率)=16540円です。この計算式は覚えておいて下さい。それでは保険料改定率はどのようにして算出するのでしょうか。保険料改定率の計算式は、前年度の保険料改定率×名目賃金変動率です。名目手取賃金変動率ではありません。注意しておきましょう。「手取」が入るのは年金額の改定の方です。

ここからは応用対策です。名目賃金変動率の出し方です。テキストP48の語句に載っています。できればここまで試験対策として読んでおいてください。「2年前の物価変動率」という語句が平成19年の選択式で出題されています。

今日はここまでです。次回は年金額の改定についてお話しします。

今、コロナに関して国や県、市などからいろいろな支援対策が打ち出されています。大変ありがたいことだと思う反面、要件や手続きを熟読していくと、支援から漏れてしまう人も結構います。スピード感が大事なことはわかりますが、もう少し柔軟に解釈していただければと思ってしまいます。